クバール・スピアンは、バンテアイ・スレイから車で約15分の場所にある、山中の遺跡です。山の上を流れる川の川底や岩肌には、ヴィシュヌ神・シヴァ神・ブラフマー神などのヒンドゥー教の神々や、**無数のリンガ(男根を象徴する石像)**が彫刻されています。
その数の多さから「千本リンガの谷」とも呼ばれ、現在は人気の観光スポットとなっています。
この遺跡は1968年に発見され、その後しばらく内戦などの影響で立ち入りが制限されていましたが、約25年前から観光地として整備され、多くの旅行者が訪れるようになりました。
歴史的背景
802年、ジャヤヴァルマン2世がクメール王国を再統一し、プノン・クーレンで「王神(デーヴァラージャ)」として即位しました。
これ以来、この一帯は王権発祥の聖地として、歴史的にも非常に重要な場所となりました。碑文の記録によると、1059年にはウダイーヤディティヤヴァルマン2世が黄金のリンガを奉納するためにこの地を訪れたと伝えられています。
